心を閉ざしたロッツォが逃げ込んだ先が、物語の主要舞台となるサニーサイド保育園でした。一見すると子どもたちが絶えず遊んでくれる「おもちゃの理想郷」に見えるこの場所を、彼は独自の暴力的な管理社会へと作り変えていきます。
ロッツォが敷いた階級制度は徹底して合理的かつ陰湿でした。知性や分別がついた子どもたちが優しく遊んでくれる「チョウチョ組」の特権を側近たちだけで独占し、新入りのおもちゃたちは、力加減を知らない幼児たちが暴れ回り、叩きつけられ唾液まみれにされる地獄のような「イモムシ組」へ強制的に送り込み、身代わりの防波堤にしたのです。
この独裁体制を軍事力として支えたのが、かつてデイジーの元で共に過ごしたビッグベビーでした。ロッツォはデイジーへの未練を残すビッグベビーに対し、「あいつはお前を愛してなんかいなかった」と精神的な洗脳を施し、デイジーが名前を記していたハートのペンダントを地面に投げ捨てさせ、暴力装置としての忠誠を誓わせていたのです。
ロッツォが放つ辛辣な名言の数々は、彼が抱える絶望の深さを象徴しています。
「ハートなんてただのゴミだ。愛だの何だの、全部嘘っぱちさ」
「お前らはプラスチックのゴミだ。最初から捨てられる運命なんだよ」
これらのセリフは、主人公ウッディがアンディから受けた揺るぎない愛と真っ向から対立するアンチテーゼであり、本作が単なる子ども向けアニメーションを超えて大人の胸を締め付ける最大の要因泉泉となっています。