ブラジル人選手の存在は、日本サッカーの歴史やJリーグの発展を語る上でも切り離すことができません。1993年のJリーグ開幕期から現在に至るまで、数多くの名手が日本にプロフェッショナリズムの神髄を植え付けました。
その筆頭が、鹿島アントラーズに「献身・尊重・誠実」の哲学を根付かせたジーコです。ジーコは選手として卓越したプレーを見せただけでなく、ピッチ外での練習態度やクラブハウスの運営、勝利への執念に至るまで、プロとはどうあるべきかを徹底的に叩き込みました。ジュビロ磐田でキャプテンシーを発揮したドゥンガの妥協なきコーチングも、日本代表選手たちのメンタリティを劇的に向上させました。
攻撃面でJリーグに圧倒的な衝撃を与えたのが、浦和レッズなどで活躍したエメルソンや、川崎フロンターレの黄金期を牽引したジュニーニョ、サンフレッチェ広島などで得点を量産したウェリントン・パウリスタやドウグラス、そしてガンバ大阪の3冠に貢献したパトリックです。彼らがピッチで見せた理屈を超えた個の打開力やシュートレンジの広さは、日本の守備陣の対人スキルを鍛え上げ、現在多くの日本人選手が欧州トップリーグで対等に渡り合える土台を築き上げました。