ワールドカップやアジア予選などの主要大会が近づくと、「ドン・キホーテで格安の日本代表Tシャツを見かけた」という情報がSNS上で拡散されます。ディスカウントストア等での販売実態について現場調査を行ったところ、店頭には2つの異なるカテゴリーの商品が並んでいることが確認されました。
ひとつは、JFAの正式ライセンス許諾を受けたライセンシー企業が企画・製造した「正規ライセンス応援ウェア」です。これらはアディダス製のような高機能素材ではないものの、日本サッカー協会の検定を正式に通過した正規品であり、1,500円〜2,500円前後の手頃な価格帯で販売されています。もうひとつは、日本代表のカラーである「ブルー」を用いながらも、エンブレムやJFAロゴを一切使わず、単に「JAPAN」や日の丸のみをあしらった「非公認の応援風ノーブランド品」です。後者は違法コピー品ではないものの、公式グッズとしての価値や連帯感を求めるサポーターにとっては期待外れとなるリスクがあります。
より深刻な問題となっているのが、フリマアプリや海外系マーケットプレイスで横行する精巧な模倣品・コピー品です。税関当局による模倣品差し止め件数でもスポーツアパレルは常に上位を占めており、偽物を掴まされないための観察眼が欠かせません。
真贋を見分けるための最重要ポイントは以下の3点に集約されます:
- JFA公認ホログラムシールの有無:正規商品には、光の反射角度によってサッカーボールの幾何学模様や協会ロゴが立体的に浮かび上がる精巧なホログラムシールが商品タグに必ず貼付されています。偽物は単なる銀色プリントや粗雑なシールであることが大半です。
- アディダス製品タグ(品番ラベル)の記載:アディダス製Tシャツの場合、首元の内側および脇下の洗濯ネームにアルファベットと数字で構成された6桁前後の型番(品番コード)が印字されています。このコードを検索し、商品名やカラー展開と完全一致するか確認することが最も確実な自衛手段です。
- 刺繍およびロゴの立体感・歪み:偽物はエンブレムの八咫烏(やたがらす)の足先や羽の輪郭が甘く、糸の渡りやほつれが目立ちます。また、ロゴの熱圧着プリントの端部に接着剤がはみ出しているケースも散見されます。