ベイマックスのイラスト描き方と著作権の落とし穴|3分解説と公式ルール

ベイマックスのイラスト描き方と著作権の落とし穴|3分解説と公式ルール

ベイマックスのイラスト描き方と著作権の落とし穴|3分解説と公式ルールの主要なニュースをコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。

ネット上のコミュニティにおいて長年信じ込まれている都市伝説の一つに、「公式画像をなぞるトレス(トレース)であれば、自分で線を引いているから著作権に引っかからない」という言説があります。これは完全な誤謬です。法律上、トレスは「複製」または元の表現意図を借用した「翻案(二次的著作物の作成)」そのものであり、自ら一から考案したオリジナル作品とはみなされません。公式素材をそのまま透過させて線をなぞった画像を「フリー素材」や「手作りぬりえ」と称して配布する行為は、極めて明白な著作権侵害を構成します。

また、「非営利でお金を取っていないのだから、何をしてもセーフである」という主張も法的な根拠を持ちません。日本の著作権法において、非営利・無償の利用が例外的に許諾なしで認められるケースは、学校教育における授業目的(第35条)や、営利を目的としない無料・無報酬の演奏・上演(第38条)など、極めて厳格かつ限定的な条件に限られています。ネット上でのイラスト配布やファンアートの公開は第38条の対象外であり、金銭のやり取りが発生していなくとも、権利者が差し止めを求めた場合は即座に従わなければなりません。

多くの日本のコンテンツホルダー(ゲーム会社や出版社)がファンコミュニティの活性化を狙って「二次創作ガイドライン」を公開している潮流に対し、ウォルト・ディズニー社は現在に至るまで、一般的なファンアートを包括的に公認するガイドラインを公表していません。つまり、現在ネット上で見られる数多の美麗なファンアートは、「公式に許可されている」のではなく、「企業の裁量によってあえて積極的な権利行使が見送られている(黙認されている)」という、極めて脆いバランスの上に成立している現実を正しく認識する必要があります。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。