収穫適期を迎えたとしても、雨の日や雨上がりの翌日に掘り上げてはなりません。収穫時の水分管理こそが、その後の腐敗率を決定づけるからです。
収穫作業は、必ず「晴天が2〜3日続き、畝の土がしっかりと乾いている日」を選んで決行します。土壌水分が多い状態で掘り上げると、鱗球が過剰な水分を吸い上げているだけでなく、泥が外皮に分厚く付着し、乾燥が遅れて青カビ病や軟腐病の温床となります。
作業手順は以下の通り、丁寧かつ迅速に行うのが基本です。
- ショベルやフォークでの予備掘り:茎を直接力任せに引き抜くと、首元から千切れて球が土中に取り残され、傷口から腐敗菌が入ります。株元から15〜20cm離れた場所にスコップやガーデンフォークを垂直に深く差し込み、テコの原理で土を大きく持ち上げてから、茎の根元を優しく持って引き抜きます。
- 根の切除処理:掘り上げ直後、根に付いた土を軽く払い落とし、清潔な剪定バサミで根を根元から1〜1.5cm程度残して切り詰めます。根を完全に根元から抉り取ると、そこから雑菌が侵入するため、適度な長さを残すのが農家流の秘訣です。
- 外皮の処理と茎のカット:ニンニクの根切りと外皮の剥き方には明確なルールがあります。泥で汚れた最も外側の皮を「1枚だけ」丁寧に剥ぎ取ります。すると、純白で瑞々しい清潔な内皮が現れます。皮を剥きすぎると鱗片を保護する層が失われ、保存性が著しく低下するため、剥くのはあくまで泥の付いた最外層1枚にとどめてください。茎は、吊るし保存にする場合は15〜20cm程度残し、ネット保存にする場合は球の上部3〜5cmで切断します。