妊娠15週の胃もたれや消化不良を伴うつわりの再燃に対しては、初期の「食べられるものを何でも食べる」アプローチから、消化管への力学的負荷を最小限に抑える食事の工夫へとシフトチェンジすることが有効です。
1. 「3食」を解体する少量頻回食(分食)の徹底
大きくなった子宮に圧迫されている胃に、1回あたり通常の食事量を送り込むことは逆流と胃もたれを直撃させます。1日あたりの総摂取量を維持しながら、食事を1日5回から6回に小分けにして摂取してください。空腹による低血糖性嘔吐と、満腹による胃酸逆流の双方を同時に防ぐことができます。
2. 胃酸を中和し滞留時間を減らすメニュー選定
脂肪分や食物繊維が過剰な食品は、プロゲステロンで動きの鈍った胃の中に長時間留まり、消化不良の元凶となります。豆腐、白身魚、柔らかく煮たうどん、よく冷やしたゼリーや茶碗蒸しなど、消化管を素通りしやすいタンパク質や炭水化物を中心に据えるのが鉄則です。口の中の不快感をリセットしたい時は、無糖の炭酸水を少量口に含むと、胃のガス排出を助けて胸のつかえが軽減されます。
3. 自律神経の緊張を解くフィジカルアプローチ
食後すぐに横になると胃酸が食道へ逆流しやすくなります。横になる場合でも、クッションなどを用いて上体を30度ほど高く保つ姿勢をとってください。また、頭痛に対しては入浴で温めると血管がさらに拡張して悪化することがあるため、こめかみや首の後ろを冷たいタオルで局所的にクーリングし、暗く静かな部屋で深呼吸を繰り返すのが基本手技となります。