大規模な運転見合わせが発生した際、SNSやネット掲示板には現場の生々しい情報が錯綜します。近鉄遅延ネットの反応を長年ウォッチしているメディアディレクターの分析によると、投稿されるユーザーポストには、公式発表よりも早い有益な一次情報と、群集心理によるパニック情報が混在しています。
「大和八木駅のホームが人で溢れて階段規制がかかっている」「生駒駅で特急の扉が開いたまま30分動かない」といった現場の情景描写は、写真付きで投稿されることが多く、迂回判断の有力な材料となります。一方で、「警察の実況見分が難航しているらしい」「運転再開は夕方以降になる」といった根拠のない伝聞や憶測が瞬く間に拡散する傾向も顕著です。
現場取材班が大阪難波駅や近鉄名古屋駅で足止めされた乗客に取材した際、印象的だったのは「駅員への詰め寄りがいかに不毛であるか」を痛感するベテラン通勤者の声でした。「駅員の手元にある運行管理端末の情報は、アプリで公開されている情報とほぼタイムラグがない。怒号を浴びせる時間があるなら、1本隣のJR線や地下鉄の駅へ早歩きした方が確実に目的地へ早く着く」という指摘は、現場の混乱を如実に物語っています。