グリーフケアとは?心の回復プロセスと寄り添い方の真実を徹底解説

グリーフケアとは?心の回復プロセスと寄り添い方の真実を徹底解説

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死別に直面した人間の心理は、単調な下降線をたどるわけではありません。精神科医エリザベス・キューブラー=ロスが提唱した「死の受容モデル」や、心理学者J.W.ウォーデンの「悲嘆の課題モデル」など、悲嘆のプロセスの段階を理解することは、当事者の異常に見える言動が「正常な適応反応」であると知るための必須知識となります。

一般的に、喪失後の心理状態は以下のようなフェーズを行き来しながら推移します。

  • ショック・否認期:死の現実を信じられず、感覚が麻痺したような状態に陥る。「何かの間違いではないか」と現実感を喪失する防衛反応。
  • パニック・怒り・罪悪感の表出期:「なぜ助けられなかったのか」という自責の念や、医師・周囲・運命に対する強い憤りが噴出する。
  • 抑うつ・絶望期:喪失の不可逆性を突きつけられ、深い無気力感や孤独感、食欲不振や不眠などの身体症状が顕著に現れる。
  • 再適応・受容期:故人の不在という現実を受け入れ、故人の思い出を肯定的な記憶として胸に抱きながら、新たな生活基盤を再構築する。

ここで極めて重要なのは、これらの段階は階段を一段ずつ上がるように整然と進むのではないという点です。前日には前向きな発言をしていた遺族が、翌日には強い絶望に沈むといった「波のような揺らぎ」を繰り返しながら、年単位の時間をかけて徐々に落ち着きを取り戻していきます。この揺らぎを「後退」と捉えて焦らせてはなりません。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。