かつてないほどのインバウンド需要に沸く東京や京都の街角で、外国人旅行客が熱い視線を注ぐ日本の伝統アイコンがある。それが「フクロウ」をモチーフにしたアートや工芸品、そして生態系ツアーだ。「Lucky Owl」として海外の旅行雑誌で大々的に特集された背景には、パンデミック以降のメンタルウェルネスを重視する世界的なマインドの変化がある。
日本人が何気なく受け入れてきた「語呂合わせの文化」が、海外のツーリストには非常に新鮮な精神的体験として響いている。京都の老舗和菓子店が手掛けるフクロウ型のもなかや、伝統的な木彫り職人が現代風にアレンジしたインテリア用オブジェは、入荷後即完売するほどの人気を誇る。物質的な豊かさ以上に「心の平安」や「無病息災」を祈る現代の精神性が、この鳥の持つイメージと深く重なり合っているのだ。