日本が誇る国立印刷局の製造ラインは世界最高峰の精度を誇る。それゆえに、厳格な検品を奇跡的にすり抜けて市中に出てしまった「エラー紙幣」には、天文学的な価値が宿る。
代表的な例が、断裁機のズレによって紙幣の端に余分な余白が残ってしまった「福耳」と呼ばれる裁断ミスだ。他にも、表面と裏面の印刷位置が大きくズレているものや、表裏で異なる記番号が誤って印字された個体が存在する。これらは歴史的な珍品として扱われ、古銭市場では1枚あたり数十万円、状態とエラーの派手さによっては100万円近い値が付くことも決して夢物語ではない。