一方で、世帯視聴率が低いだけでなく、関係者の間で「真の大爆死」と判定され、最終的に低視聴率打ち切りに追い込まれる新番組には共通する明確な法則が存在します。ネット記事が書き立てる単なる悪口ではなく、業界内部で分析されているドラマ爆死の理由は主に3点に集約されます。
第1に、「コア層とシニア層の双方に媚びようとした中途半端な企画倒れ」です。ファミリー層全員に見てもらおうと配慮するあまり、若い世代には「演出が古臭くテンポが遅い」と見限られ、シニア層には「登場人物のノリについていけない」と敬遠されるパターンです。誰にでも刺さるコンテンツを作ろうとした結果、誰の優先順位にも入れないというジレンマに陥ります。
第2に、「初回15分拡大枠の構成失敗による初動脱落」です。制作側は気合を入れて初回を拡大スペシャルに設定するものの、序盤の導入部に無駄な説明や間延びしたシーンが続き、視聴者の指がリモコンやスマホの別アプリへと逃げてしまう事態が頻発しています。今の視聴者は「最初の10分で引き込まれなければ即離脱」が基本動作となっており、リトライの機会は二度と訪れません。
第3に、「TVerや配信プラットフォームでの再生転換率の絶望的な低さ」です。テレビの生放送で見られなくとも、配信で桁違いに回っていれば番組は黒字化できます。しかし、話題性やフックを欠く作品は配信市場でも即座に埋もれ、再生数が数十万回で頭打ちとなります。地上波のCM枠が埋まらず、見逃し配信のデジタルインプレッション広告も回らない――この二重苦に陥った新番組だけが、改編期を待たずに放送回数を削られる非情な打ち切りの憂き目に遭うのです。