皮膚の厚さや毛密度の違いにより、薬の吸収率や塗り方は部位ごとに根本から異なります。特に頭皮と顔面では、アプローチを明確に分ける必要があります。
まず頭皮への塗り方においては、髪の毛に薬液を吸わせず、いかに「頭皮の地肌」に直接届けるかが成否を分けます。クシや指先を使って患部の髪をしっかりと左右にかき分け、ボトルの先端を頭皮に近づけて少量ずつ滴下します。塗布後は手のひら全体で擦り込むのではなく、指の腹を使ってトントンと優しく患部へ押さえ込むようになじませるのが鉄則です。強い力で擦ると、摩擦刺激によって毛包炎や炎症の悪化を引き起こす原因になります。
一方、顔への使用可否については極めて慎重な判断が求められます。顔の皮膚は腕や足に比べて極めて薄く、ステロイドの経皮吸収率が腕(前腕屈側)を基準(1倍)とした場合に約13倍にも跳ね上がります。リンデロンローションが属する「Strong」クラスは顔面に対して強力すぎる場合が多く、自己判断でニキビや乾燥性の肌荒れに塗る行為は危険です。医師から明確な指示が出ている場合を除き、顔面への広範囲塗布や5〜7日を超える連用は避けなければなりません。