室内で飛び回る小さなコバエの正体は、主に「キノコバエ類」と「チョウバエ類」です。日本家屋や高気密マンションで特に問題となるクロバネキノコバエは、体長1〜2ミリ程度でわずかな隙間から侵入し、湿った用土に産卵します。園芸土壌の研究データによれば、1匹のメスが1回に産む卵の数は数十個から100個以上にのぼり、室温20度以上の環境では約3〜4週間で卵から成虫へと羽化を繰り返します。
害虫が繁殖する直接の引き金は、市販の培養土に豊富に含まれる腐葉土、堆肥、油かすといった「有機物」です。キノコバエの幼虫は、土中の有機物や菌類(カビ)をエサとして成長します。有機培養土を使い、さらに水やり後に受け皿へ水が溜まったままの多湿状態が続くと、そこは害虫にとって格好の繁殖環境へと変化します。
市販の安価な土の中には、製造や保管の段階ですでに微細な卵が混入しているケースも珍しくありません。虫の発生を元から断つためには、虫のエサとなる有機肥料や腐植質を室内に持ち込まない環境設計が不可欠です。