イタリア・セリエAというGKにとって最も苛烈な戦場で、鈴木ザイオンが見せた進化は目覚ましい。ハイボールの処理で見せる圧倒的なリーチと跳躍力はもちろん、近距離からのシュートに対するリアクションタイムはリーグトップクラスの数字を弾き出している。
特に現地メディアを驚かせているのが、左右両足から繰り出される高精度のロングパントキックだ。一発で相手の前線プレスを無力化し、カウンターの起点となるフィードは、現代フットボールが求める「11人目のフィールドプレーヤー」としての価値を如実に物語っている。かつて若さゆえの判断ミスを指摘された時期は遠い過去の出来事となった。