深夜2時、赤色灯の光がエントランスを照らし出す。救急車のドアが開くと同時に、重症患者の情報が医師や看護師へ矢継ぎ早に伝えられる。迷いはない。搬送困難事例が社会問題化する昨今においても、同院の救命救急センターは「救急患者を絶対に断らない」という創立以来の原点を愚直に貫いている。
ベッドの満床や夜間の人手不足を理由に受け入れを断る病院が少なくない中、なぜそれが可能なのか。現場を支えるのは、トリアージの徹底と多職種連携のスムーズさだ。ドクターヘリの受け入れから軽症患者の初期治療まで、あらゆる重症度に対応できるインフラと、修羅場を潜り抜けてきたスタッフの胆力が、過酷な現場を支えている。