華々しい活躍の裏で、当時の本人は過密スケジュールと固定化されたパブリックイメージとのギャップに苦悩していました。インタビューや手記において彼女は、「元気で明るい内田有紀」という世間の期待に応え続ける中で、本当の自分自身を見失いそうになった時期があったことを明かしています。
2002年の結婚に伴い一度は芸能界を退いたものの、2006年に復帰。復帰当初は「過去のトップアイドル」という色眼鏡で見られることもありましたが、彼女は地道に舞台やドラマの脇役で実力を磨き上げました。その努力が実を結んだ代表作が、2012年からスタートした大ヒットドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』の麻酔科医・城之内博美役です。
主演の米倉涼子演じる大門未知子との息の合ったバディ関係はシリーズの看板となり、内田有紀のドクターXでの知的で凛とした佇まいは、彼女の新たな代名詞となりました。かつての「ボーイッシュなアイドル」から「信頼される実力派女優」へと完全な脱皮を遂げたプロセスこそ、彼女の真の強さと言えます。