ファンやメディアの間で往々にして語られがちなのが、「個人タイトルを持つ大物ルーキーが入部すれば、それだけでリーグ戦を制覇できる」という幻想です。しかし、この見方は学生リーグ戦の構造的な本質を見落としています。
前年の2025年秋季リーグ戦でも、シングルスで6勝以上をマークした選手が男子で9人、女子で4人も出現しました。しかし、彼ら・彼女らの所属校が必ずしも上位に進出したわけではありません。これこそが、卓球専門メディア『Rallys』などの詳細報道でも指摘される「エース依存の罠」です。
7単1複(シングルス7本・ダブルス1本)で4本先取を争う団体戦において、絶対的エースがシングルスで1勝、ダブルスで1勝を挙げても、チームとしてはまだ2点しか取れません。残る5本のシングルスのうち、最低2本をチームメイトが泥臭く拾わなければ勝利には届かないのです。エース頼みのチームは、相手校から「エース以外の選手を徹底的にマークする」という捨て身のオーダーを組まれると、脆くも崩落する宿命を背負っています。