身長を伸ばす主役は「カルシウム」だと誤解されがちですが、カルシウムの役割は骨を硬く強くすること(石灰化)にあります。骨の長さを伸ばすために不可欠なのは、骨の土台となるコラーゲンを合成する良質なたんぱく質と、骨端軟骨の増殖を促す成長ホルモン(IGF-1など)の分泌です。
豆乳が成長期において極めて優れた食品とされる最大の理由は、アミノ酸スコア100を誇る植物性たんぱく質の供給源である点に加え、「アルギニン」と呼ばれるアミノ酸が豊富に含まれている点にあります。
アルギニンは準必須アミノ酸の一種で、脳下垂体に働きかけて成長ホルモンの分泌を強力に促進する働きが知られています。成人は体内で合成可能ですが、急激な身体形成が行われる小児期・思春期においては体内合成量だけでは需要に追いつかず、食事からの積極的な摂取が求められます。豆乳100ml中には約400〜500mg前後のアルギニンが含まれており、これは牛乳の約2〜3倍に匹敵する含有量です。
さらに、豆乳には骨代謝をサポートするマグネシウムや、全身へ酸素を運ぶ赤血球の原料となる鉄分、抗酸化作用を持つ大豆サポニンなど、成長期の代謝回転を支える微量栄養素がバランスよく凝縮されています。これらの相乗効果によって、遺伝的ポテンシャルを最大限に引き出す体内環境が整えられます。