国が指定する「ナショナルサイクルルート」の第一号として世界的な知名度を獲得したビワイチですが、SNSや実走ログコミュニティの投稿を深掘りすると、パンフレットの華やかなイメージだけでは測れない現場のシビアな実態が浮かび上がってきます。
実際の挑戦者による手記や走行記録では、次のような赤裸々な体験談が数多く報告されています。
「長浜を過ぎて湖北エリアに入った瞬間、コンビニや補給ポイントが完全に途絶えて焦った。自動販売機すら見当たらない区間が続き、ハンガーノック寸前で賤ヶ岳の旧道を越えたときの絶望感は忘れられない」
「大津周辺の南湖エリアは、通勤時間帯の渋滞と大型トラックの巻き込み風が凄まじく、美しい景色を楽しむ余裕など一切なかった。路側帯の狭さと荒れたアスファルトに神経をすり減らした」
現地を継続取材しているサイクリングコミュニティの報告によれば、現在滋賀県内では車道上に青い矢羽根マークを描いた「ブルーライン」の整備が急速に進んでいます。しかし、路面自体は大型ダンプやトレーラーの往来によって轍(わだち)が深く削れている区間や、金属片・ガラス片などのロードデブリが溜まりやすいコーナーも散見されます。特にチューブレスや極細タイヤを装着している場合、パンクリスクへの備えを怠ると一発で旅が頓挫する危険性を孕んでいます。
一方で、湖北のみずうみ街道からマキノのメタセコイア並木方面へ抜ける景観の抜け感や、早朝の湖岸道路で朝霧に包まれる白鬚神社の鳥居を目にした瞬間の圧倒的な達成感は、他のツーリングルートでは決して得られない唯一無二の魅力として、多くのリピーターを生み出し続けています。