謎多き神・菊理媛尊の正体とは?「怖い」噂と強力な縁結びの真相

謎多き神・菊理媛尊の正体とは?「怖い」噂と強力な縁結びの真相

謎多き神・菊理媛尊の正体とは?「怖い」噂と強力な縁結びの真相の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

菊理媛尊の名を語る上で欠かせないのが、黄泉平坂(よもつひらさか)の神話です。火の神を生んで命を落とした妻・イザナミを連れ戻すため、夫・イザナギは死者の国である黄泉の国へと向かいました。しかし、腐乱した変わり果てた妻の姿を見て恐れおののいたイザナギは逃走。追ってきたイザナミと、あの世とこの世の境目である黄泉平坂で決定的な夫婦喧嘩を繰り広げます。

凄惨な呪詛を浴びせ合う究極の修羅場に突如現れたのが菊理媛尊でした。彼女は何事かをイザナギに告げ、それを聞いたイザナギは彼女の言葉を「褒め称え」、その場を立ち去って現世への帰還を果たしました。神話はここで終わっており、イザナギとイザナミを仲裁した言葉の具体的な内容は一切書かれていません。

神道研究者や歴史家の間では、「死者を現世へ連れ戻すことは理に反する」という冷徹な宇宙の掟を告げたとする説や、巫女としてイザナミの最後の本心をイザナギに代弁したとする説が唱えられています。いずれにせよ、生者と死者という絶対に相容れない二者の境界に立ち、秩序を取り戻した唯一の存在こそが菊理媛尊でした。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。