ランニング中、着地のたびに膝の外側がズキズキと痛むのはなぜでしょうか。その原因は、太ももの外側を走る長く頑丈な帯状の腱である「腸脛靭帯」と、膝関節の外側にある大腿骨の出っ張り(外側上顆)が激しく擦れ合うことにあります。
膝を曲げ伸ばしする際、腸脛靭帯は膝の屈曲約30度のポイントでこの骨の突起を前後に乗り越えます。走る動作ではこの30度前後の角度を短時間で何千回、何万回と繰り返すため、摩擦が重なって微小な断裂や炎症が生じるのです。
さらに根本的な要因を辿ると、骨盤から腸脛靭帯へとつながる「大腿筋膜張筋」の柔軟性低下に行き着きます。この筋肉が硬縮すると靭帯全体がピンと張りつめたギターの弦のような状態になり、骨との摩擦圧が跳ね上がります。そこにオーバープロネーション(足首の倒れ込み)やO脚、硬いアスファルトでの過度な走り込みが重なることで、炎症の引き金が引かれます。