診断書の自作は犯罪?会社に偽造がバレる理由と法的リスクの真相

診断書の自作は犯罪?会社に偽造がバレる理由と法的リスクの真相

診断書の自作は犯罪?会社に偽造がバレる理由と法的リスクの真相についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

結論から申し上げますと、どのような事情や理由があろうと、医師免許を持たない個人が診断書を自分で作成する行為は完全な違法行為です。「精神的に限界だった」「会社を辞めさせてもらえなかった」という個人的な背景は、法的な免責事由には一切なりません。

診断書は、医師法に基づいて国家資格を持つ医師のみに発行が認められている特別な公的証明書です。法的にどのような罪に問われ、どのような罰則が待ち受けているのか、その詳細を整理します。

医師法第20条違反の解説と発行権限の独占

日本の法律において、診断書の発行権限は医師法によって厳格に管理されています。医師法第20条では、「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付してはならない」と明記されています。この条文は、医師であっても無診察での診断書発行を禁じる強力な規定であり、そもそも医師資格を持たない一般人が診断書を作成すること自体、医療制度の根幹を揺るがす行為として法に抵触します。

有印私文書偽造罪の罰則と真相|罰金刑が存在しない重罪

最も深刻な刑事責任となるのが、刑法第159条第1項に規定される有印私文書偽造罪、および同法第161条の偽造私文書行使罪です。医師の名前を勝手に騙り、印鑑(認印や電子印鑑を含む)を押印した診断書を作成して勤務先や公的機関に提出した場合、この罪が成立します。

この罪の恐ろしい真相は、「3月以上5年以下の懲役」とのみ規定されており、罰金刑の選択肢が存在しない点にあります。起訴されて有罪判決が下れば、懲役刑(執行猶予が付かない限り直ちに刑務所への収監)となり、確実に前科がつきます。「ちょっとした言い訳のつもりだった」という弁明は、司法の場では一切通用しません。

偽造診断書提出による詐欺罪の適用と経済的代償

診断書を会社に提出して休職期間中の給与を受け取ったり、健康保険組合に提出して「傷病手当金」を受給したりした場合、刑法第246条の詐欺罪が重畳的に適用されます。人を欺いて財物を詐取する行為とみなされるためです。

詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役と非常に重く、過去の捜査事例でも、診断書偽造から手当金の不正受給に至ったケースは警察の知能犯捜査部門によって徹底的に立件されています。受け取った手当の全額一括返還はもちろんのこと、悪質な不正利得として割増金の支払いを命じられるケースも珍しくありません。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。