水元公園のバードウォッチングが最も熱を帯びるのは、北方から越冬のためにカモ類や小鳥たちが大挙して押し寄せる11月から翌年3月にかけてです。小合溜の水面は、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロといった多種多様な水鳥で埋め尽くされます。優美な冠羽を持つカンムリカイツブリの潜水行動や、水路際をすばやく泳ぐハシビロガモの集団採餌など、冬ならではの活気ある生態が随所で観察できます。
近年では、現地施設が発信する公式情報に加えて、個人の「水元公園 野鳥目撃情報ブログ」やSNS(X・Instagram)での情報伝播スピードが飛躍的に向上しました。とりわけトモエガモ、アカハジロ、オジロビタキ、ヤマセミといった希少な「珍鳥」が飛来した際、ネット上の反応は瞬く間に過熱します。投稿から数時間のうちに数百件のリポストが拡散し、翌朝には数十台の超望遠レンズが該当ポイントに林立する現象が日常化しています。
しかし、ネット情報の取り扱いには慎重さが求められます。過去の目撃情報が数日遅れで拡散され、現場に赴いたときにはすでに鳥が移動していたというケースも少なくありません。確実な情報を得るためには、SNSの速報だけでなく、水元かわせみの里のオフィシャルブログや、日本野鳥の会東京が主催する「水元公園探鳥会」の定例観察記録など、専門機関の裏付けがあるアーカイブをクロスチェックすることが賢明です。定期開催される探鳥会(2026年も月例で開催中)の直近レポートには、その季節のリアルな鳥相が過不足なく網羅されています。