ネット上で社会現象を巻き起こした漫画の主人公「竹田医師」。そのモデルとして実質的に特定されているのが、当時赤穂市民病院の脳神経外科に勤務していた松井宏樹医師だ。
作中で描かれる不自然な手術手技の連続、指導医との摩擦、そして犠牲となった患者たちの症状。これらは決して作者の突飛な創作ではない。赤穂市議会での議論や過失を認めた病院側の公表文書、さらには複数の損害賠償請求訴訟の起訴状に記された内容と驚くほど緻密に一致している。
臨床現場でのあまりにも粗雑な器具操作や、解剖学的構造無視とも取れるアプローチ。なぜこのような人物が執刀医としてメスを握り続けることができたのか。その問いこそが、実在の「モデル医師」をめぐる報道の原点にある。