大葉のような極めて薄い葉野菜を揚げる際、油の温度管理と揚げ時間のコントロールは仕上がりを左右する生命線となります。他のタネと同じ感覚で揚げ鍋に放置してしまうと、一瞬で焦げて苦味が出たり、逆に油を吸いすぎて重たい仕上がりになってしまいます。
プロの現場で厳格に守られている大葉天ぷら油の温度は170℃〜180℃です。菜箸の先を鍋底につけた際、細かい泡が箸全体から勢いよく立ち上る状態が目安となります。
温度が160℃以下の低温だと、衣が油を過剰に吸い込んでギトギトになり、葉の水分が抜けきらずにシナシナになります。反対に190℃以上の高温になると、入れた瞬間に葉が焦げて黒ずみ、せっかくの風味が完全に損なわれます。
さらに、多くの人が悩む大葉の天ぷら丸まる防止には、油への投入テクニックが存在します。大葉の「軸(茎)」を指や菜箸で持ち、衣をつけた裏面を下にして、油の表面を滑らせるように手前から奥へと静かに投入します。投入直後の2〜3秒間、箸先で葉の端を軽く押さえて油の中で広げてあげるだけで、美しい平らな形状のまま固まります。
揚げ時間はわずか10秒〜15秒です。衣の泡が小さくなり、パチパチという高い音に変わった瞬間が引き上げのサインです。決して裏返さず、衣がついた面を下にしたまま油から引き上げ、網の上に立てるように置いて余分な油を素早く切るのが大葉の天ぷらサクサクにするコツです。