RPGの主人公はプレイヤーの分身であるため、ゲーム中のセリフ数は一般的なキャラクターに比べて少なく、息遣いや戦闘時の掛け声、短い選択肢の読み上げに表現力のすべてが凝縮されます。その中で、なぜ福山潤さんが選ばれたのでしょうか。
過去の開発スタッフや声優インタビューで語られた最大のポイントは、「二面性の表現力」です。アトラスの制作陣は、無口で理知的な普段の学生生活と、仮面を剥ぎ取り反逆の意志をむき出しにする怪盗時のニヒルな格好良さを、ひとつの声の中で完璧に同居させられる役者として福山潤さんに白羽の矢を立てました。
福山潤さんはインタビューにおいて、「台詞が少ないからこそ、一言の吐息や戦闘時のアドリブにキャラクターの意志を強く込めた」と振り返っています。プレイヤーがコントローラーを握って操作した瞬間に心地よい高揚感を覚えるよう、低音の響きと鋭いアタック感を計算し尽くした演技が、ジョーカーというアイコンを完成させました。