ウイスキー初心者が最も混同しやすいのが「バーボン」と「スコッチ」の違いです。どちらも大麦や穀物を原料とする蒸留酒ですが、発祥の地、使用する原料、熟成樽の扱い、そして仕上がる味わいの方向性は根本から対極に位置しています。
スコッチウイスキーは主にスコットランドの冷涼で湿潤な気候の中、何十年もの歳月をかけてゆっくりと樽の中で呼吸しながら熟成されます。樽はシェリー酒やバーボンの空き樽(中古樽)を再利用することが一般的で、ピート(泥炭)を焚き込んで大麦麦芽を乾燥させることによるスモーキーで薬品のような個性的な薫香が好まれます。
対するバーボンは、寒暖差の激しいアメリカ大陸の気候の下、新樽の焦げた木肌と原酒がダイナミックに触れ合うことで、わずか4〜8年ほどの熟成期間でも非常に濃密な琥珀色と力強いウッディネス、バニラのような甘い香りを獲得します。