理由の筆頭に挙げられるのが、心臓部である次世代プロセッサの劇的な原価跳ね上がりだ。今回アップルが採用を進めるTSMCの2nm(ナノメートル)プロセスは、従来の3nmと比較してウエハ1枚あたりの製造費用が跳ね上がっている。回路の微細化による性能向上と省電力化の代償は、そのまま製品価格へと転嫁される形だ。
さらに、オンデバイスAI機能「Apple Intelligence」の高度化に伴い、標準搭載されるRAM(メモリ)容量の増量や放熱機構の強化も余儀なくされた。ハードウェア全体の部材コスト(BOMコスト)は前世代比で2割以上膨らんでおり、アップルとしても粗利率を維持するためには直販価格を引き上げざるを得ない情勢だ。