大学選びや受験難易度の指標として毎年メディアを賑わせるのが薬学部 大学別合格率ランキングです。表向き「合格率90%超」を誇示する大学のパンフレットを目にすると、誰もがその指導力の高さを信じ込みます。しかし、ここには業界関係者の間では周知の「分母の操作(留年フィルター)」という強烈な構造的からくりが存在します。
国家試験の公式合格率には「出願者ベース」と「受験者ベース」の2種類があります。一部の私立大学では、国家試験の合格率を吊り上げるため、6年次の卒業試験を極めて過酷に設定し、模試の成績が基準に達しない学生を大量に卒業延期・留年させます。出願させながら受験を断念させる、あるいは出願すらさせないことで、見かけ上の「新卒受験者合格率」を高く偽装する手法です。
ネット上の口コミで「薬剤師国家試験 難易度の評判が易化している」といった言説が散見されるのも、こうしたフィルターを通過した上位層のみが受験している背景を無視した誤認です。薬剤師国家試験 過去問正答率が80%を超えている受験生であっても、初見の新傾向問題が30%以上を占める本試験では思考停止に陥り、想定外の失点を重ねてしまうケースが後を絶ちません。表面的な大学ランキングの数字や「過去問の周回数」だけに惑わされると、試験の本質を見誤ることになります。