名家の次代を担う環境で育ちながらも、彼の運命は10代半ばで大きく旋回する。スカウトをきっかけにジャニーズ事務所へ入所し、1980年代を代表するアイドルグループ「シブがき隊」の一員として彗星のごとく芸能界のトップへと駆け上がった。華やかなスポットライトを浴びる日々。しかし、その内面では常に「自分自身の真の表現とは何か」という葛藤が渦巻いていたという。
グループ解散後、彼は周囲の予想を裏切るように本格的な俳優への道を歩み始める。過度な商業主義から一線を画し、作品の本質を見極めようとする姿勢は、当時としては極めて異例だった。アイドルという過去の看板を自ら脱ぎ捨て、泥臭い役柄にも泥まみれで挑む覚悟の裏には、深谷の土で育まれたタフな精神力があった。