SNSの投稿や大手質問サイトを調査すると、「安かったから牛乳だと思って買ったら乳飲料だった。コーヒーに入れたら分離してまずかった」「シチューに使ったらコクが足りなくて失敗した」といった消費者の嘆きが定期的にバズを生んでいます。なぜこのような誤認購入が後を絶たないのでしょうか。
消費者のリアルな声(市場調査アンケート・SNSより抜粋): 「特売で158円だったから飛びついた。帰宅してよく見たら『種類別:乳飲料』。普段飲んでいる牛乳と味が全然違って家族から不評だった」(30代主婦)
「パッケージに牧場の牛のイラストが描かれていて、完全に牛乳だと思い込んでいた。法律でパッケージの絵柄を規制してほしい」(40代男性)
実は、業界団体である飲用乳公正取引協議会の規約により、生乳100%でない乳飲料や加工乳は、パッケージに牛の全身イラストや牧場の風景写真を大きく掲載することが厳しく制限されています。しかし、色使いやフォントのデザインが類似しているため、急いで買い物をしている消費者が誤認するケースが依然として続いています。
牛乳パック上部にある「切欠き(きりかき)」の正体
この誤認を防ぐための物理的な目印が、牛乳パック切欠きの意味を知ることです。紙パックの屋根型上部、開け口の反対側のフチを触ってみると、扇状の小さなくぼみ(切欠き)が1箇所入っているものがあります。
この切欠きは、日本乳業協会や農林水産省が主導して導入したバリアフリー表示であり、「生乳100%の普通牛乳」にのみ付けることが許されている業界共通のサインです。目の不自由な方が手で触って牛乳と他の飲料を識別できるように作られたものですが、健常者にとっても「切欠きがあれば本物の牛乳、平らなら成分調整乳・加工乳・乳飲料」と瞬時に見分ける最強の判別ツールとして機能しています。