現在のトラック長距離シーンを牽引するナイキ、アシックス、アディダス、ニューバランスの主要モデルについて、スペックと走行特性を整理しました。店頭での試着や購入を検討する際の客観的な比較指標として活用してください。
数ある陸上長距離スパイクのおすすめにおいて、依然として基準点であり続けているのがナイキのドラゴンフライシリーズです。トップ選手から実業団ランナーのレース足元占有率は高く、ナイキ ドラゴンフライの評判を調べると「接地した瞬間に前へ押し出される」「レース後半でも脚が残る」といった絶賛の声が並びます。ただし、後足部の接地面積が絞られているため、母指球と踵を結ぶ体幹軸がしっかりしていないランナーの場合、接地時にブレが生じやすい側面もあります。
これに対し、強烈な対抗馬として国内外で存在感を増しているのがアシックスのメタスピード長距離スパイクです。METASPEED LDシリーズの最大の独自性は、従来の金属ピンを排除した「ピンレス技術」にあります。スパイクピンがトラックに刺さって抜ける微小なタイムロスを削減し、高反発素材「FF BLAST TURBO」とカーボンプレートが足裏全体で推進力を生み出します。接地時の引っ掛かり感が苦手なランナーや、足抜けの良さを求める選手から絶大な支持を集めています。
また、アディダスのアディゼロ アバンチ最新モデルは、5本の骨状バー「EnergyRods」を採用しており、一枚板のカーボンプレートに比べて足指の動きにしなやかに追従します。跳ね返りが強すぎないため、安定したペース配分を身上とする選手に適した設計です。さらに、ニューバランスの長距離スパイクのレビューや着用実績も急速に拡大しています。FuelCellフォーム特有のしなやかなクッショニングは、プレート剛性による足底への突き上げを巧みに中和し、レース後半の脚への負担を軽減します。