メディアの主戦場は、地上波のリニア放送からデジタルプラットフォームへと急速に拡張している。見逃し配信のTVerや日本テレビ系のHuluにとどまらず、グローバル展開するNetflixなどの動画配信サービスが、本格的な調査報道ドキュメンタリーに巨額の制作費を投じるようになった。
この変化は、現場リポーターの役割にも新たな息吹をもたらしている。日々の速報性を競うワイドショーの枠組みから解き放たれ、一つの事件や社会問題を数カ月、時には数年単位で深く掘り下げる長編コンテンツの需要が高まっているのだ。現場の最深部まで入り込み、人間の深層心理を抉り出す取材手法は、オンデマンドの高品質なドキュメンタリーフォーマットと極めて親和性が高い。現場記者が蓄積してきた膨大な取材アーカイヴと取材力は、新たな表現の場を得て再び輝き始めている。