2大産地の陰に隠れがちですが、3位以下の各県も独自の強みと明確なブランド戦略で存在感を誇っています。
千葉県:関東最古の伝統と「紅あずま」の復権
成田市や香取市を中心とする北東部エリアに広大な火山灰土壌を持つ千葉県は、江戸時代から続くさつまいもの名産地です。ホクホク系さつまいもの代表格「紅あずま」の主産地として知られるほか、近年はしっとり系の新品種導入にも積極的です。成田空港や東京湾岸道路に近い抜群のアクセスを武器に、鮮度を保ったまま都市圏へ出荷できる流通力が強みとなっています。
宮崎県:焼酎文化と高品質青果用ブランドのハイブリッド
都城市や串間市を中核とする宮崎県は、鹿児島県と並ぶ芋焼酎の一大生産拠点です。同時に、「宮崎紅」や串間市発祥の「くしまアオイファーム」などが展開する高糖度ブランドさつまいもは、国内外のバイヤーから極めて高い評価を得ています。基腐病の影響を受けつつも、厳格な品質管理によって青果市場での単価向上を成し遂げています。
徳島県:ブランド芋「なると金時」の一強体制
鳴門海峡を臨む徳島県は、鳴門市の砂地畑で栽培される「なると金時(里むすめ、松茂美人など)」で全国区の知名度を誇ります。水はけの良いミネラル豊富な砂地で育つイモは、美しい紅色と上品な甘み、栗のようなホクホク感を併せ持ち、料亭や贈答用の高級品として不動のポジションを確立しています。