ストリーミングサービスとショート動画が音楽消費の主役となって久ししいが、視覚要素の重要性は増す一方だ。特にボーカロイド楽曲やインディーズバンドのMV(ミュージックビデオ)において、サムネイル一枚のインパクトが再生数を数百万単位で左右する。
かつての静止画イラストとは異なり、現代のグラフィックは「音が聴こえてくるかのような動的アプローチ」が求められる。歪んだディストーションペダルのノイズを極彩色の粒子で表現したり、ピッキングの瞬間に弾け飛ぶ汗と光をハイスピードカメラのような構図で切り取ったりする手法だ。
結果として、音楽を聴く前に「絵を見る」ことで曲の感情線を感じ取る若い世代が増加した。グラフィックが単なる装飾ではなく、楽曲の「第一興信」として機能しているのだ。