ランナーたちの間で「最強のプレレース・フード」として長年支持され続けているのが、長崎銘菓としても知られる伝統的な和菓子、カステラです。多くのトップランナーや実業団選手がレース当日の朝やスタート前にカステラを好んで口にするのには、合理的な栄養学的背景が存在します。
カステラが補給食に選ばれる理由は、主に以下の3点に集約されます。
第1に「極限まで無駄を削ぎ落としたPFCバランス(三大栄養素比率)」です。洋菓子のケーキやクッキーはバターや生クリームなどの油脂を大量に含みますが、伝統製法のカステラは小麦粉、鶏卵、砂糖、水飴というシンプルな原材料で作られています。1切れ(約50g)で約150〜160kcalのエネルギーを持ちながら、脂質はわずか1〜2g程度と極めて低く、胃もたれを引き起こすリスクが最小限に抑えられています。
第2に「複合糖質による段階的な吸収スピード」です。砂糖や水飴といった単糖・二糖類による素早い吸収と、小麦粉(デンプン)による持続的な血糖維持が絶妙なバランスで共存しています。
第3に「咀嚼のしやすさと胃腸への優しさ」です。パサつきが少なく、唾液量が低下している緊張状態でも少量の水とともにスムーズに胃へ送り込め、胃壁への物理的刺激が極めて小さい点も支持される所以です。
さらに、ポケットやポーチに携行して42.195kmのレース中に摂取するフルマラソン補給食おすすめのラインナップとしては、以下を組み合わせるのが王道の戦術です。
まず主軸となるのが、高濃度マルトデキストリン配合のエナジージェルです。1本で100〜120kcalを摂取でき、マグネシウムなどのミネラルが配合された製品(Mag-onやモルテン、アミノサウルスなど)は、筋肉の痙攣防止にも直結します。後半の30km以降には、集中力を再覚醒させるためのカフェイン入りジェル(50〜100mg含有)を投入することで、中枢神経疲労を緩和できます。これらに加え、発汗による塩分喪失を即座にカバーする塩分タブレットや電解質パウダーを組み合わせ、10km、20km、28km、35kmといった定点ポイントで計画的に補給します。