街中の自動販売機やコンビニの棚を見渡すと、500ml〜600mlの大型ボトルが主力であることに変わりはありません。しかし、ECサイトの売れ筋ランキングや企業の購買データを見ると、ミニペットボトルの飲みきりサイズが前年比二桁増の勢いで出荷数を伸ばしています。
飲料業界のマーケティング担当者が明かす背景には、消費者の「飲み残しに対する罪悪感と衛生面への懸念」があります。厚生労働省や衛生研究所などの研究データによると、一度直接口をつけたペットボトル飲料は、室温で放置すると唾液中の細菌が数時間で急増することが広く知られるようになりました。「飲みきれないまま何時間もバッグに入れておくのは不衛生」という意識が定着した結果、その場ですぐに飲み干せる小容量ボトルが再評価されています。
さらに、身軽さを好む現代のライフスタイルも追い風となっています。スマートフォンと最小限の財布だけを持って出かけるスタイルが定着する中、持ち運び用小容量ペットボトルであれば、小型のサコッシュやビジネスバッグの隙間にすっきりと収まります。重さも中身を含めてわずか270g程度と、500mlボトルの約半分で済むため、長時間の移動でも肩や手首への負担が大幅に軽減されます。