最凶ヒグマ「Oso18」の正体と最後の真相|牛66頭襲撃の怪異

最凶ヒグマ「Oso18」の正体と最後の真相|牛66頭襲撃の怪異

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「前足の幅が20センチを超える巨大モンスター」「体重は400キロを超え、乗用車を跳ね飛ばす巨躯」――被害が拡大するにつれ、メディアやSNS上では怪獣映画さながらの噂が飛び交いました。コードネームの由来自体、最初の襲撃地である標茶町字名「オソツベツ(下卒鼈)」と、現場に残された前足の掌幅「18センチメートル」を組み合わせた行政側の識別符号でしたが、ネット上では「悪魔の番号」のように神格化されていった経緯があります。

しかし、2023年7月30日に駆除された後に判明した生物学的な実態は、世間が抱いていたイメージとは大きくかけ離れたものでした。

比較項目駆除後に判明した公式実測値事件当時に流布した風説・相場編集部の分析と検証体長・頭胴長2.19メートル2.5〜3メートル級の規格外オスの成獣としては大型だが、道東の最大級個体に比べれば標準的な上位サイズ。体重約210キログラム350〜400キロ超の超肥大個体夏の絶食期とはいえ極端に痩せており、重度の栄養失調と衰弱傾向にあった。前足の掌幅約18〜20センチメートル22センチ以上の怪物サイズ命名当初の「18cm」から経年成長していたものの、骨格自体は常識の範囲内。健康状態激しい皮膚病・脱毛、歯の摩耗無敵の体躯を誇る全盛期の雄疥癬(かいせん)などの皮膚病で毛が抜け落ち、老齢化と体調不良に苦しんでいた。

横たわった死体と対面した関係者が一様に漏らしたのは、「これが本当にあのOSOなのか」という困惑でした。毛が抜け落ちて貧相に痩せこけ、背骨が浮き出たクマの姿は、冷酷無比な殺戮者というよりは、病魔と老いに追いつめられた野生動物の過酷な哀愁を漂わせていたのです。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。