この事件が単なる夫婦間の問題にとどまらず、社会的なスキャンダルへと拡大した最大の引き金は、さらば青春の光・東ブクロ騒動との直結にありました。当時、さらば青春の光は『キングオブコント』で頭角を現し、大手事務所から独立して個人事務所「ザ・森東」を立ち上げた直後の極めて重要な転換期にありました。
事件の発端は、元妻側から東ブクロへの猛烈な連絡でした。共通の知人を介して連絡先を入手した中山は、自らの容姿を武器に誘惑。東ブクロ側も相手が先輩芸人の和田の妻であることを把握していながら、関係を持ってしまったと後に自著や番組内で告白しています。「断り切れなかった」「魔が差した」という釈明は通用せず、芸人界の掟を破った代償は計り知れないものとなりました。
不倫が発覚した瞬間、松竹芸能時代の先輩後輩関係や人力舎との事務所間の軋轢が一気に表面化しました。民放各局はコンプライアンスの観点からさらば青春の光の起用を急激に自粛。森田哲矢の孤軍奮闘と圧倒的なネタの面白さによって後に奇跡的なV字回復を果たすことになりますが、一時はコンビ解散の危機にまで追い込まれる大打撃を与えたのです。