ハレの日には、身にまとう衣服も日常着から「晴れ着(フォーマルウェア)」へと改めるのが伝統的なマナーです。衣服を変える行為は、気持ちを日常から神聖な儀礼の場へと切り替える結界のような役割を果たしていました。
現代における代表的なハレの日の服装マナーは、場と立場(主役・招待客)に応じて使い分けられます。
- 結婚式・披露宴:主役は正礼装(新婦は白無垢やウェディングドレス、新郎は紋付羽織袴やタキシード)。親族は留袖やモーニング、招待客は準礼装(訪問着やフォーマルドレス、ダークスーツ)を着用。白色は主役の色であるため避けるのが鉄則です。
- 成人式・卒業式:成人式では未婚女性の第一礼装である「振袖」、男性は紋付袴やスーツ。卒業式では「袴」やアカデミックガウン、スーツが定着しています。
- 入学式・七五三:子どもの成長を祝う場では、母親は明るいトーンのセレモニースーツや訪問着、父親は落ち着いたビジネススーツが基本。主役を引き立てる上品で清潔感のあるコーディネートが求められます。
格式を重んじつつも、周囲への敬意と祝福の気持ちを服装で表現することが、ハレの日の装いにおける本質的なマナーといえます。