SNSや大手知恵袋などのコミュニティを検証すると、「お正月に届いたカニをテーブルの上に置いておいたら水浸しになり、味がスカスカになった」「生ガニを朝から冷蔵庫に入れておいたら夕方には真っ黒に変色していた」といった悲痛な失敗談が毎年多数投稿されています。
この失敗の背景にあるのが冷凍カニ自然解凍注意点の見落としです。暖房の効いた室内での常温解凍は、外側と内側の温度差が極端に大きくなり、外側の細胞膜が破断して大量のドリップが流出します。水産試験場の分析データによれば、急速な常温解凍ではカニに含まれる遊離アミノ酸(旨味成分のグルタミン酸やグリシン)の約30〜40%がドリップとともに失われるとされています。
さらに、冷凍カニの表面には乾燥を防ぐための氷の膜(グレーズ)が人工的に張られています。この氷の膜が常温で溶けるとカニ全体が水没状態になり、水っぽさの原因になります。カニ解凍ドリップ防止を成功させるには、「カニが溶け出した水分に浸からないよう、バットの上に網を敷いて受け皿を作ること」がプロの鉄則です。