なぜ猟友会は出動拒否?北海道砂川市のクマ駆除裁判の真相を徹底解説

なぜ猟友会は出動拒否?北海道砂川市のクマ駆除裁判の真相を徹底解説

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不当な処分を受け入れることはできないとして、池上氏は北海道を相手取り、処分の取り消しを求める行政訴訟を札幌地方裁判所に提起しました。これが全国から注視される砂川市ヒグマ駆除裁判の幕開けです。

法廷闘争は、現場のバックストップの有効性、警察官や自治体職員の関与、そして「発砲の危険性」をどのように法的に評価するかという点を巡り、真っ向から対立しました。

審級・機関判決年月 / 処分内容主な判断基準・司法判断の骨子現場および社会への影響北海道公安委員会2026年4月
銃所持許可の取消処分建物に向けた発射であり、跳弾等で住宅に届く潜在的危険があったと認定。猟友会内に強い不信感が蔓延。駆除現場での萎縮が始まる。一審:札幌地方裁判所2026年12月
原告(池上氏)勝訴8メートルの土手が十分なバックストップとして機能し、危険性は認められない。処分は裁量権の逸脱・濫用。現場の実態に即した妥当な判決としてハンター側から広く歓迎される。二審:札幌高等裁判所2026年10月
原告逆転敗訴土手があっても跳弾が家屋に達する可能性は否定できない。公安委員会の処分判断に裁量権逸脱はない。北海道猟友会が自治体からの駆除要請辞退・出動拒否の検討を表明する大混乱へ。終審:最高裁判所上告審係属中
(審理中)緊急避難的な行政要請下での発砲責任と、公安委員会の裁量権の限界が最終的に争われる。全国71支部の猟友会組織、地方自治体の防災・害獣対策計画全体が判決を注視。

一審の札幌地裁では、現場の地形やヒグマの位置関係、土手の防護機能を詳細に検証し、「銃弾が建物を損傷したり住民に危害を及ぼしたりする具体的な危険性はなかった」として、池上氏の勝訴を言い渡しました。

しかし、北海道側が控訴した二審・札幌高裁では判断が一変しました。裁判長は「跳弾によって弾丸が土手を越えて住宅に到達する可能性が皆無とは言えない」とし、極めて抽象的な危険性を根拠に公安委員会の処分を適法と認め、一審判決を取り消して池上氏の請求を棄却する逆転判決を下したのです。池上氏はこれを不服として、最高裁判所に上告を行いました。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。