浅草寺の籤は第1番から第100番まで番号が振られており、それぞれに固有の漢詩と教えが割り当てられています。全100番の解籤(みくじの解説)を通して見えてくるのは、人生における浮き沈みの必然性と、謙虚な姿勢の大切さです。
例えば、第1番「大吉」の詩文には「七宝浮図塔(七宝の仏塔がそびえ立つ)」という華やかな情景が描かれ、長年の努力が実を結ぶ兆しが説かれます。しかし、同時に「油断をすれば転落する」という戒めも添えられており、大吉であっても決して傲慢になってはならないと警告します。
一方、凶の籤文では「枯木逢春生(枯れ木が春を迎えて芽吹くのを待つように)」といった表現が頻出します。これは「今は耐え忍ぶ冬の時期だが、時が来れば必ず春の芽吹きが訪れる」という希望のメッセージです。全100番に共通しているのは、吉凶の表面的なラベルよりも、そこに記された現代語訳の真意を行動にどう生かすかという実践的な仏教思想です。