一般的にインフルエンザB型の咳は、解熱後から1〜2週間程度で徐々に和らいでいく経過をたどります。しかし、気道の過敏状態や粘膜のダメージが深い場合、3週間〜4週間近く長引くケースも珍しくありません。
特に「日中は比較的落ち着いているのに、夜布団に入ると激しく咳き込んで眠れない」という悩みを抱える人は非常に多く見られます。夜間に咳が悪化する背景には、身体の生理的な生体リズムと環境要因が複雑に絡み合っています。
第一に、夜間から明け方にかけては副交感神経が優位になります。副交感神経が活発になると、筋肉が弛緩する一方で気管支は自然と収縮して空気の通り道が狭くなるため、わずかな刺激でも気道が圧迫されて咳が出やすくなります。
第二に、横になる姿勢です。身体を水平に倒すことで鼻の奥から喉へ鼻汁が流れ込む後鼻漏が悪化し、咽頭部を直接刺激します。さらに、夜間の室温低下と空気の乾燥がむき出しになった気道粘膜を冷やし、激しい咳発作のスイッチを入れてしまうのです。