アニの物語を語る上で欠かせないのが、アルミン・アルレルトとの繊細な関係性です。結晶化していた数年間、アルミンは地下室へ足繁く通い、意識のないアニに向かって壁内の情勢や自身の葛藤、心情を語りかけ続けていました。
当初は「超大型巨人を継承したことで、前任者ベルトルトの記憶や感情に影響されているのではないか」と自問していたアルミンでしたが、次第にアニ本人への純粋な好意と理解へと変化していきます。一方のアニも、孤独な暗闇の中でアルミンの声だけが外界との唯一の繋がりであり、深い孤独を救ってくれた存在であったことを明かしています。
天と地の戦いに向かう船上や決戦の合間で見せた二人の対話は、凄惨を極める戦況の中で互いの弱さを認め合う数少ない人間味に満ちた場面でした。好意を素直に口にするアルミンに対し、普段は冷徹なアニが顔を赤らめて動揺するなど、戦士の仮面を脱いだ一人の少女としての素顔が描かれました。