本作が日本でこれほど熱狂的に愛された最大の要因の一つが、ハイレベルな日本語吹き替え版の存在です。特に主演2人の声を担当したキャストのその後の飛躍は目覚ましいものがあります。
フィービー役を務めたのは、女優の桜庭ななみ。当時から透明感とコミカルさを両立させた名演が光っていましたが、近年はNHK大河ドラマや映画でのシリアスな演技で実力派女優の地位を不動のものにしました。プライベートでの結婚や、本名の「宮内ひとみ」名義を含む多角的な表現活動へのシフトなど、人生の新たなステージを着実に歩んでいます。
そして、マックスの吹き替えを担当したのが、今や声優界のトップランナーである増田俊樹です。ひねくれ者でありながら家族思いなマックスの憎めない魅力を完璧に演じ切った彼は、その後も数多くのメガヒットアニメやゲームで主役級を歴任。アーティスト活動も含めて絶大な支持を集めています。
さらに、父ハンク役に堀内賢雄、母バーブ役に佐々木優子、ノーラ役に遠藤綾、ビリー役に小林由美子という、日本の声優界を代表するレジェンドたちが脇を固めていた事実も見逃せません。この贅沢極まりない布陣が生み出したテンポの良い会話劇こそが、海外ドラマ特有の敷居の高さを払拭し、日本の茶の間に浸透させた最大の功労要素と言えます。