古代ギリシャの数学者アルキメデスが挑んだ「円積問題」から数千年。現代の数学教育者たちが口をそろえて指摘するのは、円の面積を求めるアプローチこそが、高校や大学で学ぶ「微分積分」の根本思想そのものであるという事実だ。
曲線に囲まれた複雑な図形を、扱いやすい直線で囲まれた図形の集合体として捉える。極限(リミット)の考え方を直感的に理解する教材として、これほど優れ、かつ美しい題材は他に存在しない。単なる暗記教育への批判が強まる中、論理の組み立てを体験させる「問い直しの教材」として、円の存在感は増すばかりだ。