かつて「すっぴんが当たり前」だった彼女が、なぜこれほどまでに劇的な変貌を遂げたのか。その最大の転機は、2016年の資生堂とのスポンサー契約にあります。紫外線が強烈に照り返す白銀の雪山で戦うスキージャンプ選手にとって、肌を守るサンケアは競技生活を左右する死活問題です。資生堂は日焼け止めブランド「アネッサ」を中心とした製品提供に加え、トップビューティスペシャリストによる実践的なメイクアップ講習を実施しました。
高梨選手本人は当時のテレビインタビューや対談において、「身だしなみとしてメイクを教わったことがきっかけで、顔立ちが変わっていく楽しさに目覚めた」と明かしています。海外遠征中のホテルでも美容系YouTuberの動画を熱心に研究し、自らの手でミリ単位の技術を磨き上げました。彼女が実践している主なメイク技術のポイントは以下の通りです。
- ベースメイクと骨格補正:雪上での強い反射光に耐えうる高密着なベース作りに加え、ハイライトとシェーディングを駆使した「コントゥアリング」で鼻筋やエラ周りの立体感を劇的に強調。
- 二重幅と目元の拡張技術:奥二重気味だった目元に対し、アイテープや皮膜式アイテムを緻密に使い分け、平行二重のラインを安定化。さらにボリュームラッシュや跳ね上げアイラインを組み合わせ、目の錯視効果を極限まで引き出しています。
- 眉デザインの刷新:10代の頃の下がり気味だった自然眉から、骨格に沿って自然なアーチを描く立体眉へとシフト。眉頭を立たせるトレンドのブロウラミネーション的アプローチを取り入れています。
アスリート特有の過酷な減量とトレーニングによって皮下脂肪が落ち、骨格のラインが露わになったことと、これらの高度なメイク技法が融合した結果、まるで別人のような劇的変化が生まれたといえます。