ソーシャルメディアや医療相談コミュニティには、便秘と下痢の同時多発に翻弄される人々の切実な告白が溢れています。「便意を感じてトイレに座ると、激しい腹痛と共に水様便が噴き出すのに、出し終わった後もお腹の底に大きな石が残っているような違和感が消えない」「仕事のプレゼン前日になると便がカチカチになり、本番当日はトイレから出られなくなる」といった声は氷山の一角に過ぎません。
都内大学病院の消化器内科に勤務する専門医の手記や学会報告では、現場の生々しい実態が明かされています。
「『先生、ひどい下痢が止まらないので強力な下痢止めを出してください』と駆け込んできた70代の患者さんを診察したところ、直腸指診で触れたのはカチカチに固まった巨大な糞便塞栓でした。もし訴え通りに止瀉薬を処方していれば、腸閉塞で緊急手術になっていたはずです」
多くの患者は「下痢便が目に見える」という理由だけで、自分の状態を「下痢症」と一方的に思い込みます。この認知のズレこそが、治療を著しく遅らせる最大の障壁となっているのです。