本作で主演を務めたのは、人気グループWEST.の重岡大毅だ。彼が演じたのは、志村けんの番組を長年担当し、誰よりも間近でその背中を見つめ続けていたテレビディレクター・保科拓哉。実在の人物を演じるという重責に対し、重岡はクランクイン前から並々ならぬ覚悟で臨んだという。
撮影現場での重岡の集中力は圧倒的だった。志村本人が実際に使用していた小道具や衣装、再現されたスタジオのセットに囲まれる中で、彼は「笑いを作る苦しみと喜び」を全身で体現してみせた。カメラが回っていない時間も役から抜けず、志村けんの真実をいかに視聴者に届けるかという情熱を燃やし続けた演出陣との議論は、連日深夜まで及んだという。その熱量こそが、画面越しに伝わる圧倒的なリアルを生み出したのだ。